2010年12月30日木曜日

あるインディアンの詩








君が何をして暮らしをたてているかなんぞ どうでもいい。



私が知りたいのは 君の心のうずき そして君に



心からあこがれていることに向かって突き進むことを夢見る勇気があるかということ。



君がいくつかなど どうでもいい。



私が知りたいのは 君が愛のため 夢のため 生きるという冒険のために ばか者扱いされてもかまわないかどうか。



どの星が君の月を巡っているかなんて どうでもいい。



私が知りたいのは 悲しみの底深く 君自身触れたことがあるか。



人生の裏切りに 目を開かされたことがあるか それとも



さらに傷つくのを恐れて心をつぼませ 閉ざしてしまったことがあるかということ。



私は知りたい それが私のものであろうと 君のものであろうと



君が隠したり 消そうとしたり なおしたりせずに



じっとその痛みと向かうことができるかどうか。



私は知りたい それが私のものであろうと 君のものであろうと



君が歓びとともにあることができるかどうか。



そして気を配ったり 現実的になったり



人間であるということの限界を思い起こすことなしに



野生のまま踊りまくって 指先 爪先にいたるまでエクスタシーで満たされるままにいられるか。



君が語る話が本当かどうかなんてどうでもいい。



私が知りたいのは 人をがっかりさせたとしても



君が自分自身に忠実でいられるかどうか。



たとえ裏切り者と非難されても 君が自分自身の魂を裏切らずにいられるかということ。



私は知りたい 君が誠実であるがゆえに信頼にたる者でありえるかということ



私は知りたい たとえ毎日がきれいごとではすまない時でも



君が美しさを見出せるかどうか。



そして君が神をよりどころにして生きているかどうか。



私は知りたい 君が君の失敗も私の失敗も背負い込んで生き



それでもなおかつ湖のほとりに立ち 銀色の満月に向かってこう叫べるかを



「これでいいんだ!」



君がどこに住み どれほど金を持っているかなど知りたくもない。



私は知りたい 君がたとえ苦悩と絶望に打ちひしがれて



人生にうんざりし 骨の髄まで傷つくような夜を明かした後でも



立ち上がり 子供たちのためになすべきことをしてやれるかどうか。



君が何者で ここまでどうやってきたのかなどどうでもいい。



私が知りたいのは 君がひるむことなく私とともに炎のただ中に立ってくれるかどうかだ。



君がどこで 何を 誰と学んだかなんぞどうでもいい。



私は知りたい すべてが崩れ去った時 君の内なるものの何かが君を支えてくれるのか。



私は知りたい 君が自分と独りきりでいられるかどうか。



そして虚しいひとときに残った友を心から好きだと言えるかどうかを。