2007年3月11日日曜日

新影月見伝












たづねゆく道のあるじや夜の杖




つくにぞいらぬ月のいづれば






柳生宗矩著「新影月見伝」より













【訳】




夜道を歩くのに、今までは杖を頼りにして歩いてきた。




杖とは自分の力、つまりは“自力”ということ。




わが心を成さんとする生き方である。




しかし、月が出ればもはやそんなものはいらぬ。




如来の光に摂取されれば杖(自力)などは必要なくなる。




神仏の聖旨(みこころ)によれば自分を頼りにする必要はない。






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